24年間勤めた金融機関を退職し、10年来の夢だったキャリアコンサルタントとして独立した井戸田直子さん(なおちゃん)。
このコーナーでは、Facebookライブでは聞けなかった「キャリアコンサルタントになったきっかけ」についてインタビューしました。
「あなたにとって仕事とは?」初めて受けた問いかけが、キャリアコンサルタントへの第一歩でした
妊活と仕事の両立に悩み、藁をもつかむ思いでキャリアコンサルタントに相談
私が初めてキャリアコンサルティングを受けたのは、結婚が決まったときです。法人営業の業務と妊活との両立に悩み、社内のキャリアコンサルタントの方に相談しました。
それまで、身近な人や友人などいろいろな人に話を聞いてもらいましたが、「仕事とは何か?」という投げかけをされたことはなかったので、それがとても新鮮でした。
ワークシートに自分のことを書き込んだり、自分のことを人に話す中で仕事観や人生を見つめ直すことができて、「おもしろいな」と思ったんです。これは自分と同じように悩みを抱える人に必要なことだと確信し、「いつかキャリアコンサルタントになりたい!」という夢ができました。
「どうにかしたい」ー次々と辞めていく後輩に対する歯がゆい思い
その後、社内で営業として勤務する傍ら、社外ではJ-Win(Japan Women’sInovative Netowork)活動に参加し、様々な会社の人と”ももも女子”と題して若手女性向けの研修づくりに参画しました。”ももも女子”とは、”仕事も家庭もプライベートも全部欲張って楽しむ女子”のことです。
その研修を社内で手掛けたときに、若い人たちの視野の狭さに気づきました。辞めていく後輩も、たくさん見てきました。もっと広い視野で社内を見渡せば、会社を辞めなくてもよかったのに……と思う後輩もいて。「この状況をどうにかしたい。たくさんの人の視野を広げられないだろうか」という思いから、今度は部内で女性の交流の場を立ち上げました。
そこでは、さまざまなキャリアを持つ人にスピーカーとして話してもらったり、ワークショップを組み合わせたりして”自分の中にあるものに気づくきっかけを”という思いで場づくりをしていました。この企画がきっかけで海外留学した後輩も出て、とても嬉しかったです。
答えは自分の中にある
「聞いてもらうこと」にはすごいパワーがあると思っています。
キャリア戦略カレッジのアドバンスコース在籍中のときのことです。キャリアコンサルティングの練習をしていた際に、育休中の方から「自分の話を聞いてもらうことってないな」と言っていただきました。
会社で上司との面談はあるけど、”会社で何ができるか”や”これから数年どうして行きたいか”という話題になったときに、本当にやりたいことはなかなか話せない。第三者であるキャリアコンサルタントが「何を話してもいい」という場は貴重だねと。
私自身が初めてキャリコンを受けたときも、何かをアドバイスしてもらうのではなくて、自分に向き合い、自分の中にある答えを探す時間を得られたことが貴重な機会だと思いました。また、退職を決意するか迷ったときも、キャリア戦略カレッジで徹底的に自分と向き合って「私はどうしたいのか」を考えられたことで、最も納得のいく決断ができたと思います。
キャリアコンサルティングを通じて、「答えは自分の中にある」ということをお伝えしていきたいです。
笑顔になれるお手伝いをしたい
先日、娘に「キャリア戦略カレッジってどんなことをしてるの?」と聞かれたので「みんなが笑顔になれるお手伝いをしてるんだよ」と答えました。
今の目標は、キャリアコンサルタントとして母親が義務や責任に押し潰されることなく、お母さんが輝く世界を実現することです。
お母さんの笑顔は、子どもが安心して育つためのふかふか土壌。キャリアビジョンに掲げたように、たくさんの方が笑顔になれるお手伝いをしていきたいと思っています。